友利勝良ともり かつよし

友利勝良(ともりかつよし)さんは、20歳のときにゴルフ練習場でボール拾いのアルバイトを始めたのがきっかけで、21歳のときに本格的にゴルフを始めます。26歳で「麻生飯塚ゴルフ倶楽部」に研修生として入ると藤井義将(ふじいよしまさ)プロに師事。同じ弟子の秋富由利夫(あきとみゆりお)さんや藤池昇(ふじいけのぼる)さんとのラウンドで腕を磨き続け、1983年(昭和58年)に29歳でプロテストに合格。1987年(昭和62年)には「九州オープンゴルフ選手権競技」で初優勝を果たし、初のシード権を獲得します。1996年(平成8年)から1999年(平成11年)までの4年間はヨーロッパツアーでプレーしますが、2000年(平成12年)に日本ツアーに復帰。2004年(平成16年)からは日本とヨーロッパのシニアツアーに参戦し、2005年(平成17年)には「アデランスウェルネスオープン」で国内シニアツアー初優勝を達成しました。プロゴルファーとしては遅い21歳からゴルフを始め、40歳を過ぎてからヨーロッパツアーで活躍した友利勝良さんの軌跡をご紹介します。
友利勝良
さんの主な戦績
友利勝良 /
プロゴルフツアーの軌跡
1987年(昭和62年)・33歳
友利勝良さんは、1983年(昭和58年)に29歳でプロテストに合格し、1987年(昭和62年)に開催した「九州オープンゴルフ選手権競技」でプロ初優勝を遂げます。また、同年には賞金ランク41位で初のシード入りを果たしました。
九州オープンゴルフ選手権競技 優勝
友利勝良さんは、初日に2アンダーで単独首位に立ちます。しかし2日目、3日目とスコアを落とし、通算2オーバー単独2位に後退。迎えた最終日、通算イーブンパーまでスコアを戻し、逆転で初優勝を飾りました。
1988年(昭和63年)・34歳
1988年(昭和63年)、友利勝良さんは「九州オープンゴルフ選手権競技」で勝利し、同大会において2年連続優勝を果たします。
九州オープンゴルフ選手権競技 優勝
1アンダー2位タイでスタートした2日目、通算3アンダーまでスコアを伸ばし、山本己沙雄(やまもとみさお)さんと首位タイに並びます。続く3日目、前半に山本己沙雄さんを押さえて一歩リードするも終盤に追いつかれ、通算5アンダーで前日と同様、山本己沙雄さんと首位タイに並びます。そして最終日、山本己沙雄さんが中盤にスコアを崩すと友利勝良さんが逃げ切って優勝。同大会2連覇、ツアー通算2勝目を挙げました。
1989~1990年(平成元~2年)・35~36歳
友利勝良さんは、1989年(平成元年)に「NST新潟オープンゴルフ選手権競技」で優勝。翌1990年(平成2年)には「九州オープンゴルフ選手権競技」で優勝し、同大会3勝目を達成しました。
NST新潟オープンゴルフ選手権競技 優勝(1989年)
初日に1アンダー首位タイ、2日目は3アンダーで首位タイをキープ。3日目には通算1オーバーまでスコアを落とし、2位タイに後退しますが、最終日は、上位陣がスコアを崩す中、友利勝良さんがスコアを伸ばし、通算イーブンパーで逆転優勝を果たしました。
九州オープンゴルフ選手権競技 優勝(1990年)
友利勝良さんは、初日に3アンダー3位タイ、2日目を通算6アンダー単独2位と徐々にスコアをあげます。続く3日目、序盤に連続バーディーを奪うなどし、通算11アンダーで単独首位に浮上。最終日は多くの選手がスコアメイクに苦しむ中、友利勝良さんは堅実なプレーを見せ、通算11アンダーで優勝。同大会を制するのは3回目となり、相性の良さを見せました。
1991~1994年(平成3~6年)・37~40歳
1991年(平成3年)、友利勝良さんは胸部椎間板ヘルニアを患いますが、翌1992年(平成4年)には復帰。
1994年(平成6年)の「三菱ギャラントーナメント」で復活優勝を遂げます。
三菱ギャラントーナメント 優勝(1994年)
1994年(平成6年)の「三菱ギャラントーナメント」は、雨のため、54ホールに短縮されての開催となりました。
3アンダー3位タイでスタートした2日目、友利勝良さんは3連続バーディーを2回決め、通算11アンダーで単独首位に浮上。迎えた最終日、上位陣がスコアを落とす中、友利勝良さんは通算11アンダーをキープして優勝。ツアー通算5勝目を挙げました。
1995年(平成7年)・41歳
友利勝良さんは1995年(平成7年)に開催された「日本マッチプレー選手権プロミス杯」で優勝。メジャー大会初勝利を飾りました。
日本マッチプレー選手権プロミス杯 優勝
1対1でホールごとにストローク数を競い合って勝敗を決めるマッチプレー形式の大会。初日に行われた1回戦目を5-3で圧勝すると、2日目の2回戦目は中嶋常幸(なかじまつねゆき)さんを2-1で破り、準々決勝は倉本昌弘(くらもとまさひろ)さんを2-1で破って、順調に勝ち上がります。36ホールマッチとなる準決勝では鈴木亨(すずきとおる)さんと対戦。前半からバーディーを積み重ねた友利勝良さんが6-5で勝利し、決勝に駒を進めます。決勝の対戦相手は丸山茂樹(まるやましげき)さん。友利勝良さんは1番ホールから3連続バーディーを奪ってリードを広げるも、後半は丸山茂樹さんに詰め寄られる展開になりましたが、2-1で友利勝良さんが勝利。メジャー大会で初優勝を飾ると共に、5年シード権を獲得しました。
1996~2003年(平成8~15年)・42~49歳
1996年(平成8年)、友利勝良さんはヨーロッパツアーの出場権を獲得するための「Qスクール」に挑戦し、突破。日本人プロゴルファーとして初めてヨーロッパツアーの出場権を獲得しました。
1996年(平成8年)から1999年(平成11年)までの4年間、ヨーロッパツアーでプレーすると、2000年(平成12年)に国内ツアーに復帰。
2003年(平成15年)の「JCBクラシック仙台」で勝利し、日本ツアーで8年ぶりの優勝を果たしました。
JCBクラシック仙台 優勝(2003年)
初日に7アンダー単独2位と好調なスタートを切った友利勝良さん。2日目も順調にバーディーを積み上げ、通算10アンダーで単独首位に立ちます。続く3日目もバーディーを量産。通算17アンダーまでスコアを伸ばし、2位と大差をつけて単独首位をキープします。迎えた最終日、宮里優作(みやざとゆうさく)さんの猛追を受けるもベテランの意地を見せ、通算20アンダーで友利勝良さんが優勝。ツアー通算7勝目を挙げました。
2004~2006年(平成16~18年)・50~52歳
友利勝良さんは、2004年(平成16年)から日本とヨーロッパのシニアツアーに参戦。
翌2005年(平成17年)には、国内シニアツアーの「アデランスウェルネスオープン」でシニア初優勝を飾ります。
なお、ヨーロッパシニアツアーでは、2006年(平成18年)に開催した「スカンジナビアシニアオープン」で海外初優勝を飾りました。
アデランスウェルネスオープン 優勝(2005年)
初日に3アンダー2位タイとした友利勝良さん。2日目は1番ホールからバーディーを奪うと、相次いでバーディーパットを沈め、通算8アンダーで単独首位に浮上します。そして最終日、断然の強さを見せつけ、通算13アンダーで優勝。初日に1回、ボギーをたたいただけで、48ホール連続ノーボギーで試合を終えました。
2007年~(平成19年~)・53歳~
2007年(平成19年)、友利勝良さんは国内シニアツアーの「PGA Handa Cupフィランスロピーシニアトーナメント」で優勝します。
2009年(平成21年)には、「ヨネックスシニアオープン沖縄IN宮古島」と「玉名カップ シニアオープンゴルフトーナメント」で勝利し、国内シニアツアー通算5勝目を挙げました。
2010年(平成22年)以降は、勝利から遠ざかっていましたが2021年(令和3年)の「福岡シニアオープンゴルフトーナメントスーパーシニア」で優勝。翌2022年(令和4年)には「関西プロゴルフゴールドシニア選手権大会」で勝利し、国内シニアツアー通算7勝を達成しました。
玉名カップ シニアオープンゴルフトーナメント 優勝(2009年)
4アンダー3位タイで迎えた最終日、友利勝良さんは通算6アンダーまでスコアを伸ばし、初日に単独首位としていた池内信治(いけうちしんじ)さんとのプレーオフに持ち込みます。プレーオフでは1ホール目にバーディーを奪った友利勝良さんに軍配が上がりました。
関西プロゴルフゴールドシニア選手権大会 優勝(2022年)
友利勝良さんは、初日をイーブンパー6位タイとします。最終日は序盤からバーディーを奪い、通算3アンダーで逆転優勝を果たしました。
友利勝良さんプロフィール

1954年(昭和29年)沖縄県生まれ。高校卒業後、20歳のときにゴルフ練習場でボール拾いのアルバイトを始めたことがきっかけで、21歳からゴルフを始めます。
1980年(昭和55年)に福岡県の「麻生飯塚ゴルフ倶楽部」に入り、藤井義将さんに弟子入りすると、1983年(昭和58年)にプロへ転向。
1988年(昭和63年)の「第一不動産カップ」では3日目に7連続バーディーを奪い、1ラウンド12バーディーの日本記録と、ハーフ27の世界タイ記録を作り、九州ゴルフ界で最も活躍した選手に送られる「グリーン・ハット賞」を受賞しました。
2004年(平成16年)からは日本とヨーロッパのシニアツアーに参戦し、活躍する姿を見せています。

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