PGAシニアツアー

PGAシニアツアーまたは国内シニアツアーとは、日本プロゴルフ協会(PGA)が主催するプロゴルフツアーのひとつ。
ジャパンゴルフツアー、つまり日本国内で開催されるレギュラーのゴルフツアーや選手権とは別に、満50歳以上でPGAに所属するプロゴルファーに参加権が与えられるゴルフツアーです。
第1回のゴルフツアーは1988年で全11試合、賞金総額1億9,092万円でスタート。その後、バブル景気の余波を受けて大会も成長し、1991年には年間25試合、賞金総額8億3,300万円。翌1992年も、賞金総額8億円以上の規模で開催されました。
しかしバブルが弾けると急速に縮小し、1990年代後半から2000年台半ばまで年間5試合前後の状態が続き、ゴルフツアーの存続すら危ぶまれました。
その状況下、青木功や中嶋常幸など往年のプレイヤーがゴルフツアーに参加し、人気も回復傾向に。2016年は、前年から4試合増の全17試合、賞金総額は約1億円増の8億700万円となり、24年ぶりに8億円を突破しました。
PGAシニアツアーの魅力は、レギュラーツアーよりも選手とファンの距離が近いこと。経験豊富な選手揃いゆえ、若い選手がときに見せるピリついたムードはそう多くありません。
数々のインタビューなどで磨かれた話術を楽しみにするファンもいます。とは言え、ラウンド中は真剣そのもの。往年と変わらぬ闘争心が散らす火花の熱さは、レギュラーツアーに勝るとも劣りません。
日本プロゴルフ協会

第5回カナダ・カップ大会が霞ヶ関CCで開催され、中村寅吉・小野光一の日本チームが優勝した1957年。
ゴルフブームが起きたこの年に、日本プロゴルフ協会(PGAまたはJPGA)が創立されました。初代理事長に安田幸吉が就任し、会員数約100人での発足です。
その後、しばらくは日本のゴルフツアー及び選手権を運営してきましたが、1999年にプロゴルフツアーとクオリファイングトーナメントを主催する団体として、日本ゴルフツアー機構(JGTO)が独立。
以後、日本プロゴルフ協会が主催するゴルフツアーはPGAシニアツアーのみになり、主な主催大会は日本プロゴルフ選手権だけに。活動もゴルフの振興及び社会貢献へとシフトしていきます。
日本プロゴルフ協会には現在、5,000名を超えるプロゴルファーが登録しています。発行する資格は、ツアープロとティーチングプロの2種類で、一度取得すると年会費を支払うことで継続的に維持できます。
ゴルフツアー参加権を失ってもプロと名乗れるために、ツアープロの資格を取得するゴルファーも多数います。
公益的な活動としては、ジュニア育成や各種セミナーなど様々な取り組みに着手し、日本のゴルフ人口の底上げを図っています。
さらに、1990年代からはフィランソロピー(慈善)活動にも注力。1990年に、関東プロゴルフ選手権大会と関西プロゴルフ選手権を統合したチャリティートーナメント「PGAフィランソロピートーナメント」を創設しました。
同大会は2000年で終了しましたが、2002年には新たに「PGAフィランソロピービックライザックシニアトーナメント」を創始。2012年に国際スポーツ振興会が主催者となり、2016年まで15回開催されています。