設計者がよほどサディスティックな人物でない限り!? どんなにトリッキーなホールであっても、必ず攻略ルートは存在するもの。コースレイアウトをしっかり把握して、最も安全で、かつ次のショットが最も打ちやすい場所へ各ショットをレイアップしよう。
確率として10回のうち8回成功できるショットは挑戦してもよし。それ以下の場合は常に違うプランを考える……これがクレバーなゴルファーの考え方。失敗する可能性を感じながらのショットは得てして失敗するものだ。たとえ結果オーライとなっても、ラッキーは何度も続かないと考えるべき。
ティーアップする場所ひとつでコースの見え方は大きく変わり、ショットの難易度にも影響を及ぼす。なるべくコースが広く見える場所で、かつフラットな場所を見つけてティーアップするクセをつけよう。このホールの場合、写真左のようにティーグラウンドの左サイドにティーアップしてしまうと、視覚的なプレッシャーが増し、結果的にミスを招く原因にもなる。
ゴルフトーナメントコースほどではないにしろ、フェアウェイとラフの違いは想像以上に大きい。ボールの置かれている状況によっては、一打のペナルティーを払うぐらいの気持ちで挑もう。特に、写真のように深いラフにボールがすっぽりと隠れているような場合、スピン量の関係で、物理的に5番アイアンと9番アイアンの飛距離がほとんど変わらなくなることも憶えておきたい。ラフに入ったら、最大で7番アイアンまで。それ以上のクラブは持たないこと。
グリーンを狙うショットで、距離が100ヤード以上ある場合、周辺に池やバンカーなどのハザードがある場合は、ピン位置に関わらず、常にグリーンセンターもしくは安全な場所を狙うこと。また、距離が短く、障害物がない状況でも、ピン位置が極端に難しい場合は同じような考え方が必要だ。
スコアをまとめるためにはシンプルなゲームプラン、シンプルなショットメイクが不可欠。例えば、グリーンまわりからのアプローチで、パターを使えるようなラインならパターで転がす。少し距離があるものの、障害物がない場合などはピッチエンドランで転がしの寄せを……と考えてみる。どこからでもSWなどのウェッジで寄せるのがカッコイイなどと思いがちだが「SWのアプローチほど難しいものはない」と上級者でも口を揃えるのが現実だ。あくまで状況によってアプローチのバリエーションを使い分けよう。
よほど急な傾斜でないかぎり、人間のカラダは傾斜地にすぐに順応してしまう。そのため、グリーンに上がってから傾斜を読もうとしても、なかなか正確に読むことはできない。パターを持ってグリーンに向かうとき、遠くからグリーン全体の傾斜などを把握しておくだけでもラインを読むのがラクになる。
昔、タイガー・ウッズがプロになりたてのころ、自分自身に「10秒ルール」という約束事を課していたのをご存知?これは、ミスショットを悔しがるのは10秒間までならOK、その間に悔しさを爆発させて、その後はすっきり忘れるというメンタルコントロールの手法だ。ミスショットに対する反省は必要だが、素早い気持ちの切り替えはもっと大切。ミスをズルズルと引きずらず、次の一打に集中しよう。
届かなければ入らない……これは超有名なゴルフ格言。パッティングではこの教えにのっとって、常に30~50センチはオーバー目に打つことを心がけよう。カップまで届きさえすれば、常にカップインする可能性は残る。また、ファーストパットをショートしてしまうと、その場所からカップまでは未知のライン。逆に、例え外れたとしてもカップをオーバーさせれば、返しのラインを把握できる。さらに、カップの幅を内側でとらえるのではなく、カップの左右、ボールの直径の3分の1程度はズレてもOKと考え、少しでもプレッシャーを軽減しよう。